当社の志田裕磨らが行った研究成果が The 2025 American Control Conference (ACC) に採択され、発表を行いました。

 

ロボット制御や最適化の現場では、将来の状況を正確な確率分布として予測することが難しい場合が多くあります。特に、どこで異常やイベントが起きるか分からない状況では、不確実さをどう扱うかが重要な課題です。従来は確率モデルに基づく最適制御や、最悪の場合を想定するロバスト制御が用いられてきましたが、前者はモデル誤差に弱く、後者は過度に慎重になりがちでした。分布ロバスト最適制御(DROC)はそれらの長所を両立する手法として注目されていますが、数理的に扱いづらい点が問題でした。​

 

本研究では、不確実性を「どのケースが起きるか」という有限個の選択肢として扱う問題設定に着目し、分布ロバスト最適制御を、一般的な凸最適化として解ける形に書き換える新しい方法を提案しています。これにより、従来は無限に近い制約を含んでいた問題が、一般的な最適化手法で解ける形になります。この理論は、巡回ロボットや自動搬送車などの経路設計など具体的な問題にも適用でき、不確実な状況でも平均的に悪いケースを抑えた行動設計につながります。今後、現実的で説明しやすい制御設計手法として、幅広い応用が期待されます。

 

タイトル: Discrete Distributionally Robust Optimal Control with Explicitly Constrained Optimization

著者: Shida, Y., Ito, Y.

発表の場: The 2025 American Control Conference (ACC)

発表日: 2025年7月8日

https://doi.org/10.23919/ACC63710.2025.11107818