当社の伊藤優司が行った研究成果が The 2025 American Control Conference (ACC) に採択され、発表を行いました。本研究は、トヨタ自動車株式会社未来創生センターの協力のもと、実施しました。
実世界のデータには、条件や環境によって大きさの異なるノイズが含まれます。データから未知の関数を学習し、その予測の不確実性まで評価できる確率的手法の一つがガウス過程回帰です。自動運転やロボット制御など、安全性が重要な分野では、この不確実性を正しく扱うことが求められています。従来のガウス過程回帰は、ノイズの大きさが条件によらず一定であると仮定しており、入力によってノイズが変動する現実的なデータには十分対応できませんでした。特に、大きさの変動するノイズに対して、予測結果の確率分布を理論的に正確に求められないことが課題でした。
本研究では、ノイズの大きさ自体も確率的に学習する「不均一分散ガウス過程」に対して、予測の平均・ばらつき・確率分布を導く理論を構築しました。ノイズを確率として評価して予測に組み込むことが可能になった点が大きな特徴です。この成果により、不確実な外乱が存在しても安全条件を確率的に満たす制御手法を構築できます。将来は、信頼性が重視されるデータ駆動型制御や最適化技術の基盤として、幅広い応用が期待されます。
タイトル: Theoretical Analysis of Heteroscedastic Gaussian Processes with Posterior Distributions
著者: Ito, Y.
発表の場: 2025 American Control Conference (ACC)
発表日: 2025年7月10日