当社の加藤直彦らが行った研究成果が、Journal of Materials Chemistry A に掲載されました。

 

カーボンニュートラルの実現に向け、太陽光でCO2を有用な物質へ変換する「人工光合成」技術が注目されています。
生成可能な物質の1つである酢酸(CH3COOH)は、作物の栄養源やバイオプロセスによる食品生産に利用できる化学品です。しかし従来のCuFeO2系触媒では、反応中にCu種が金属Cuに還元され、Fe種が電解液中に溶出するため、性能が低下するという課題がありました。

 

本研究では、銅フェライト(CuFe2O4)を用いた触媒を開発し、光アシストCO2電解*1 により、90%を超える高いファラデー効率*2 にて、安定的かつ選択的な酢酸の生成を実現しました。さらにCuOを導電助剤として組み合わせることで、選択性を保ったまま酢酸の生成速度(電流)を増加できることも示しました。
この成果は、太陽光エネルギーを安定的に化学品などへ変換する研究を促進するもので、より効率的な人工光合成システムへの貢献が期待されます。

 

*1 光アシストCO2電解:電気と光エネルギー(太陽光など)を同時に与えることで、二酸化炭素(CO2)を有用な物質へ効率的に変換する技術
*2 ファラデー効率:流した電気が目的生成物に使われた割合

 

タイトル: Improved Stability and Selectivity of CuFe2O4-based Catalysts for Photoelectrochemical CO2-to-acetate Conversion

著者: Kato, N., Saeki, S., Nishimura, F., Y., Takeda, Y., Moribe, S.

掲載誌: Journal of Materials Chemistry A

掲載日: 2025年10月31日

https://doi.org/10.1039/D5TA06122A