当社の片岡良介らが行った研究成果が、Transportation Research Part D: Transport and Environment に掲載されました。
電気自動車の普及には、使いやすく持続可能な充電インフラの整備が欠かせません。特に職場充電は、通勤と組み合わせて充電できる有力な選択肢ですが、利用者(需要側)の利便性と設置者(供給側)のコスト効率の間にはギャップがあります。従来は、需要側と供給側のいずれか一方の視点で議論されることが多く、両者の差を定量的に示す枠組みは十分ではありませんでした。
本研究では、通勤行動を再現するエージェントベースモデル(個々の行動を模擬する手法)と、充電器台数を最適化する計算手法を組み合わせ、需要側と供給側が想定する充電器台数の差を評価しました。岡山都市圏での試算では、需要側の想定は供給側の約2.4〜4.5倍に達し、充電器を複数人で共有するとその差が指数的に縮小することを示しました。
本手法は、利便性と設備利用率のトレードオフを可視化し、太陽光発電(再生可能エネルギー)を効率的に利用した職場充電の整備方針を検討する基盤としての活用が期待されます。
タイトル:Bridging the Gap in Workplace Charging Requirements between Demand and Supply Sides
著者: Kataoka, R., Hidaka, K., Nishi, T.
掲載誌: Transportation Research Part D: Transport and Environment
掲載日: 2025年11月30日
https://doi.org/10.1016/j.trd.2025.105136