当社の牧野寛也と伊藤誠が行った研究が2026 IEEE International Conference of Robotics and Automation (ICRA)に採択され、発表を行います。

 

複数のエージェントが互いに衝突しない経路を計算するマルチエージェント経路計画(Multi-Agent Path Finding; MAPF)は、自動倉庫の搬送ロボットなどに広く応用されています。通常の倉庫では、エージェント(ロボット)が移動する通路を確保しますが、倉庫の空間をより有効活用するために、高密度環境下における効率的なMAPFが求められています。高密度環境でのMAPFでは従来ILP(Integer Linear Programming; 整数計画法)が用いられてきましたが、ILPは最短経路を導出できる一方ですべてのエージェントを対象にした計算を行うため、計算に膨大な時間を要するという課題がありました。

 

本研究では、経路計画を段階に分けエージェントと空きスペースを入れ替える負荷の軽い計算を繰り返すことで、計算時間を大幅に短縮することに成功しました。整数計画法では、環境サイズなどに対して計算時間が指数的に増加するのに対し、提案手法は多項式時間で計算可能です。一例として、シミュレーション環境における比較実験では、計算時間が180秒から0.04秒に減少しました。この手法は、自動倉庫だけでなく、工場や自動駐車場などにおける経路計画の効率を高める効果が期待されます。

 

なお、本研究はICRAでの発表に先立ち、IEEE Robotics & Automation Magazineに掲載されました(https://doi.org/10.1109/MRA.2025.3642762)。

 

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タイトル: MAPF-HD: Multi-Agent Path Finding in High-Density Environments

著者: Makino, H., Ito, S.

発表の場: IEEE International Conference of Robotics & Automation

発表日:202662