当社の小松原充夫らが行った研究成果が、Journal of Cleaner Production に掲載されました。

 

脱炭素化に向けて電気自動車(BEV)の普及が進む中、リチウムやニッケル、コバルトなど、電池材料に使われる重要鉱物の需要増加が見込まれています。こうした需要の拡大は資源価格の上昇につながり、BEVの普及に影響を与える可能性があります。従来の研究では、BEVの普及によって重要鉱物の需要が増え、その結果として資源価格や電池コストが変化する影響を十分に評価できていませんでした。

 

本研究では、車両選択モデルと統合評価モデル(GCAM)を連携させ、重要鉱物の需要、価格、電池コスト、車両選択の相互作用をモデル内で連動させて評価しました。 その結果、重要鉱物の価格上昇を考慮すると、2050年の世界の新車販売に占めるBEVの割合は、価格上昇を考慮しない場合の32%から18%に低下する可能性が示されました。また、鉱物リサイクルやリン酸鉄リチウム電池への移行は、この低下を緩和する効果を持つことも示されました。これらの結果は、重要鉱物の価格上昇が電気自動車の普及に影響を与える可能性と、その影響をリサイクルや資源使用量の少ない電池技術によって緩和できる可能性を示しています。

 

本研究で提案した手法は、重要鉱物の需要や価格変動を考慮した電動化戦略の検討に役立つことが期待されます。
 

 

タイトル: Impacts of Critical Minerals on the Diffusion of Light-Duty Battery Electric Vehicles under Endogenous Price–Demand Feedbacks

著者: Komatsubara, A., Goko, H., Nishi, T

掲載誌: Journal of Cleaner Production

掲載日: 2026年4月8日

https://doi.org/10.1016/j.jclepro.2026.148145