当社の吉宗航らが行った研究成果が、 ADVANCED SCIENCE に掲載されました。​

​再生可能エネルギーの利用拡大に伴い、余剰電力を水素として貯蔵・活用する技術への期待が高まっています。固体高分子形水電解装置(PEMWE)は高効率に水素を製造できる一方で、水素中への水蒸気の混入や膜を通過する水素クロスオーバーが、安全性の面で課題となっています。これらには、水電解セル内部の水の挙動が深く関わりますが、水素極の多孔質層における液水の分布や動きは十分に解明されていませんでした。​

​本研究では、運転中のPEMWE内を放射光X線で観察し、水素極内部の液水の分布と動きを可視化しました。その結果、水の挙動は主に電流密度と温度に左右され、低温では液水が連続的に移動する一方で、高温では蒸発が進み、液水がたまっては排出される周期的な動きに変化することを明らかにしました。また、電流密度に伴う水の供給と、水素ガスによる除去が競合することも示されました。この結果は、発電量に応じて変化する運転条件の下で、水素極内の水分状態を予測し、効率的な運転条件を設計するうえで役立つと考えられます。​

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これらの知見は、水蒸気混入や水素クロスオーバーに関わる仕組みの理解を深め、将来の材料設計、セル構造、運転条件の最適化に向けた基礎的な指針として活用されることが期待されます。

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タイトル:Operando Visualization of Cathode Water Management in Proton Exchange Membrane Water Electrolyzers Using Synchrotron X-Ray Radiography​
著者: Yoshimune, W., Hayakawa, T., Miyase, Y.​
掲載誌: ADVANCED SCIENCE ​
掲載日: 2026年8月19日​
https://doi.org/10.1002/advs.77246​