当社の伊藤 優司が京都大学と共同で行った研究成果が、IEEE Transactions on Automatic Control に掲載されました。
ロボットや自動化システムなど、複雑な動きを状況に応じて制御する技術の重要性が高まっています。近年は、実際のデータからシステムの特性を学ぶ機械学習を活用し、より高度な制御を実現する研究が進んでいます。一方、そのような制御システムを安心して利用するには、想定した範囲内で安定して動作することを理論的に保証する必要があります。
安定性は、システムの状態の変化が所定の数学的な条件を満たすかどうかによって判定します。しかし、システムが取り得る動作状態は無数にあり、そのすべてについて条件が満たされることを計算で確認するのは現実的ではありません。また、ニューラルネットワークやガウス過程などの機械学習モデルは構造が異なるため、多様なモデルを共通の方法で評価することも課題でした。
本研究では、多様な機械学習モデルを含む制御システムの安定性を、統一的な手順で保証・判定できる手法を構築しました。複雑なモデルを基本要素に分解し、それらの性質を組み合わせることで、代表的な状態での計算結果から対象範囲全体の安定性を導きます。さらに、本手法は安定性の評価にとどまらず、安定性を確保しながら制御性能を向上させる設計にも活用できます。
本成果は、複雑な現象を機械学習で捉えながら安定した動作も求められる、ロボットや自動化システムなどの信頼性向上への貢献が期待されます。
タイトル: Second-Order Sampling-Based Stability Guarantee for Data-Driven Control Systems
著者: Ito, Y., Fujimoto, K
掲載誌: IEEE Transactions on Automatic Control
掲載日: 2026年8月31日