先端分析

ADVANCED ANALYSIS

モビリティの電動化・軽量化のためには、様々な電池やパワーコントロールユニット(PCU) などの部品について、材料特性や信頼性などを向上させることが必要です。そのため当社は分析対象に合わせて、X線や赤外光などの光、電子線、イオンおよび量子ビーム(放射光、中性子、ミュオン)を使い分け、部品レベルのmmサイズから、原子・分子レベルのnmサイズまでのマルチスケールで観察・解析するマルチプローブ・マルチスケール解析技術を構築しています。特に、量子ビーム解析を活用した各種電池やPCUの内部を2次元/3次元で可視化するオリジナル技術の構築に取り組んでいます。これにより、電池やPCUの特性・信頼性の向上を目指しています。

走査型3次元X線回折顕微鏡法:材料内部の応力分布を結晶レベルで実測する世界初の技術

材料を構成する結晶粒の内部に発生する応力の3次元分布を、非破壊で実測することに世界で初めて成功しました。各種部品の小型・軽量、高機能化に伴い、部品の信頼性確保がますます重要になっています。それら部品の信頼性は、局所的な応力に左右されるため、部品材料中の結晶粒内の応力分布をミクロレベルで知る必要があります。 本研究では、一般的なX線の約1億倍の輝度と高い透過性を持つ「放射光X線ビーム」(大型放射光施設SPring-8の豊田ビームラインに構築)と、1粒の結晶粒の内部情報を抽出する技術とを組み合わせた、走査型3次元X線回折顕微鏡法を開発しました(図1)。本計測法により、結晶粒内の局所的な応力の計測を可能にし、従来の手法で得られていた平均的な応力を大幅に上回る「局所的な応力」が結晶粒の中に発生することを実証しました(図2)。 本技術は、部品内部の弱点抽出、劣化・変形機構の解明を可能とし、自動車、家電、情報通信において高い信頼性を持つ部品や、その製造プロセスの開発に大きく貢献します。また、変形のみならず破壊までも表現できるマルチスケールの材料モデリングや、寿命予測のシミュレーション技術にもつながります。

走査型3次元X線回折顕微鏡法:材料内部の応力分布を結晶レベルで実測する世界初の技術の概要図
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