最新号
50巻2号 (2019.6)
特集
メソポーラス有機シリカ材料に関する最近の研究動向
Part Ⅰ.特集
特集概要
論文
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pages 1-7
溝下倫大
有機基の配置・配列制御に基づくメソ構造有機シリカの機能化に関する最近の進展について述べる。発光材料の構築に向けたエキシマ―形成の活用、および水素結合骨格を利用した電子移動系の構築に関する取り組みを紹介する。
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pages 9-20
前川佳史
ビピリジル基を骨格内に導入した結晶状メソポーラス有機シリカを固定化担体に用いた、金属錯体触媒の新規固定化法を提案した。芳香族化合物の直接C-Hホウ素化やオレフィンのエポキシ化反応に対して優れた触媒活性を示す固体触媒の合成に成功した。
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pages 21-31
山中健一
フェニル架橋メソポーラス有機シリカおよびビフェニル架橋メソポーラス有機シリカの光励起緩和過程を、時間分解発光および吸収分光法を用いて調べた。結果を概説し、両者の違いについて議論する。
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pages 33-44
白井聡一
メソポーラス有機シリカ(PMO)の架橋有機基間に生じる分子間相互作用は、材料の機能において重要な役割を担っている。その詳細を解明するため、実験的解析にとともに理論計算を活用している。ここでは、PMOにおけるエキシマー蛍光と錯体間の電子移動に関する研究を紹介する。
Part II.
スペシャルレビュー
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pages 45-61
川角昌弥
豊田中研が世界に先駆けて創製したポリマー系クレイナノコンポジットは、数wt.%のナノフィラーを分散させることにより優れた物性や機能を発現する。本レビューでは、ナノコンポジットの歴史を振り返りつつ、その特徴的な物性や機能についてまとめ、その将来を展望する。
【日本語関連論文】
・小島由継 他, "ナイロン6-粘土ハイブリッドのガスバリア性", マテリアルライフ, Vol. 5, No. 1-2 (1993), pp. 13-17.
・臼杵有光, "ナイロン6-粘土ハイブリッド", 豊田中央研究所R&Dレビュー, Vol. 30, No. 4 (1995), pp. 47-55.