最新号
50巻3号 (2019.9)
特集
ナノ構造デバイス
特集概要
論文
-
2. Silicon Resonator Applied to Flat Ultra-thin Grating Lenses
高屈折率誘電体ナノ構造を用いた超薄型平面レンズ(1554kB)
pages 1-6
松井崇行、山下秀一、和戸弘幸、飯塚英男
光の緩やかな波面変化によりレンズ機能が発現する。従来のレンズでは厚みの変化でこれを実現していた。本論文では、サブ波長構造の制御により実現する厚み1µm程度の超薄型レンズについて紹介する。
-
pages 7-17
田所幸浩、田中宏哉、舟山啓太、大野雄高
カーボンナノチューブ先端の機械的振動を利用して、デジタル変調信号をナノスケールで受信可能な機構を提案した。さらに受信機出力電流を増幅するために、雑音と受信機の非線形性を利用した信号処理機構を付け加えた。理論解析と数値評価の結果、提案手法の有効性を確認することができた。
【日本語関連論文】
・田所幸浩 他, "機械振動を利用したナノスケール信号検波器の提案", 電子情報通信学会 総合大会講演論文集 (2017), N-1-25.
-
pages 19-25
田中宏哉、尾崎貴志、延永達哉、大野雄高、田所幸浩
ナノ機械振動子を用いたマイクロ波移相器を提案した。提案したマイクロ波移相器は、理論解析の結果、バイアス電圧の制御により±90度の移相ができることを明らかにした。また、移相器の応用先として、アレーアンテナシステムへの適用例を示した。
-
pages 27-38
山田有理、伊藤晃太、中村忠司、三浦篤志、矢野一久
一定の環境下で周期構造を自発的に形成する自己組織化は、簡便にナノデバイスを作製可能な技術として注目を集めている。本論文では単分散球状メソポーラスシリカ及びブロックポリマーの自己組織化により得られた周期構造とそのユニークな特性を紹介する。