47巻3号 (2016.10)
特集
車両性能を支える力学モデリング
Part Ⅰ.特集
特集概要
論文
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pages 1-10
田中真人、笹川崇、表竜二マルチマテリアル化が進む中、シミュレーション分野では多様な材料挙動を表現できる高精度な数値材料モデルが必要とされている。本報告では、汎用有限要素法ソフトウェアに標準では実装されていない材料構成則を、「増分ポテンシャル法」と「超双対数微分法」を組み合わせることで、統一的かつ簡易に組み込むことが可能な新しい実装手法を紹介する。
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pages 11-26
古巣克也、尼子龍幸、中川稔章
薄板で構成された箱形断面に関し、エネルギー法を基礎としてねじりトルクに対する座屈を近似的に求めた。さらに、エネルギー法により得られる知見から、軸圧縮力とねじりトルクが同時に作用した場合の座屈応力関係式を求めた。
【日本語関連論文】
・古巣克也 他, "張力場を考慮した長方形平板のせん断座屈後挙動", 日本機械学会M&M2012 カンファレンス (2011), OS2315. 論文閲覧はCiNiiへ(CiNiiは国立情報学研究所のサービスです)
・古巣克也 他, "長方形平板のせん断座屈後挙動", 日本機械学会論文集 A編, Vol. 78, No. 786 (2012), pp. 171-178.
・古巣克也 他, "圧縮とせん断が複合した長方形平板の座屈に関する一考察", 日本機械学会M&M2012カンファレンス (2012), GS49. 論文閲覧はCiNiiへ(CiNiiは国立情報学研究所のサービスです)
・古巣克也 他, "箱形断面梁のねじり座屈の近似解法", 日本機械学会論文集 A編, Vol. 79, No. 801 (2013), pp. 573-581.
・古巣克也 他, "箱形断面梁のねじり座屈の近似解法に関する一考察", 日本機械学会M&M2013カンファレンス (2013), GS34. 論文閲覧はCiNiiへ(CiNiiは国立情報学研究所のサービスです)
・古巣克也 他, "箱形断面梁の圧縮座屈の近似解法", 日本機械学会M&M2014カンファレンス (2014), GS22. 論文閲覧はCiNiiへ(CiNiiは国立情報学研究所のサービスです)
・古巣克也 他, "箱形断面梁の圧縮とねじりの複合荷重時の座屈応力関係式", 日本機械学会論文集, Vol. 80, No. 816 (2014).
・古巣克也 他, "エネルギー法による箱形断面梁の曲げ座屈", 日本機械学会論文集, Vol. 81, No. 828 (2015).
・古巣克也 他, "箱形断面梁の圧縮とねじりの複合荷重時の座屈応力関係式に関する一考察", 日本機械学会2015年度年次大会講演論文集 (2015), G0300501.
・古巣克也 他, "圧縮を受ける平板の座屈が支配的な箱形断面梁の曲げ座屈", 日本機械学会M&M2015カンファレンス (2015), GS0106-119.
・古巣克也, "薄板で構成された箱形断面の座屈に関する研究", 博士論文, 成蹊大学, 2016年3月. -
4. Effects of Unsteady Aerodynamic Loads on Vehicle Motion Performance
非定常空気力が車両運動性能に及ぼす影響 (1,156kB)pages 27-38
河上充佳、佐藤範和、村田收、前田和宏
車両の上下・ピッチ運動に伴って変化する過渡空気力をモデル化し、過渡空気力が車両の動的挙動に与える影響を明らかにした。一方で、後流の非定常性に起因する変動空気力が車両振動を励起し、操安性に悪影響を与える可能性を示した。
【日本語関連論文】
・河上充佳 他, "動的空力解析に基づく簡易車両模型の非定常空気力モデル", 日本機械学会論文集 C編, Vol. 76, No. 768 (2010), pp. 2006-2015. 論文閲覧はCiNiiへ(CiNiiは国立情報学研究所のサービスです)
・河上充佳 他, "直進走行条件下のハッチバック車模型に作用する変動空気力", 自動車技術会学術講演会前刷集, No. 147-14 (2014), pp. 17-20. -
pages 39-50
山口喬弘、羽田昌敏
剛体の運動は瞬間回転軸まわりの回転として、剛体に作用する力およびトルクは作用線に沿って作用する力として表現できる。本研究では、これらの手法を用いてドライバの人体挙動および力作用を解析し、シートによる操舵しやすさ変化の解明に応用した。
【日本語関連論文】
・山口喬弘 他, "人体挙動・力解析に基づくシートの肩部支持による操舵しやすさ変化の評価手法", 自動車技術会論文集, Vol. 47, No. 2 (2016), pp. 555-560.
・羽田昌敏 他, "瞬間回転軸と作用線を用いたドライバ人体挙動の可視化", 自動車技術会論文集, Vol. 46, No. 1 (2015), pp. 161-166.
・羽田昌敏 他, "車両走行中のドライバ生体内力推定法", 自動車技術会論文集, Vol. 42, No. 6 (2011), pp. 1397-1402. -
pages 51-59
小林孝雄、勝山悦生、杉浦豪軌、小野英一、山本真規
左右駆動力配分制御によって旋回中のエネルギー効率を高めることを目的に、車両運動・エネルギー統合モデルを構築し、定常円旋回時のエネルギー消費メカニズムを明らかにした。また、インホイールモータ車を用いた実車試験により定式化の妥当性を検証した。
【日本語関連論文】
・小林孝雄 他, "インホイールモータによる車両運動制御時のエネルギー解析", 自動車技術会学術講演会前刷集, Vol. 146, No. 11 (2011), pp. 17-22.
・小林孝雄 他, "旋回時の駆動力配分制御と消費エネルギーに関する研究―定常円旋回における定式化とEVによる検証―", 自動車技術会論文集, Vol. 45, No. 2 (2014), pp. 309-314.