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廃リチウムイオン電池の負極を活用した電気化学触媒の室温合成法を発見

当社の板原浩らが行った研究が Green Chemistry に掲載されました。

廃リチウムイオン電池に使われる材料を回収し、新たな電池の材料として再生したり、電池以外の他用途へ転用したりすることは、資源の有効利用の観点で重要です。有用な金属資源は正極に多く含まれることから、廃正極を再生利用するための技術開発は盛んに行われてきた一方で、廃負極向けの取り組みは廃正極ほどは進んでいないという課題がありました。
本研究では、廃グラファイト負極を再生利用し、CO2の還元触媒として機能するグラファイト粉末を合成する方法を見出しました。廃グラファイト負極を塩化銅水溶液に接触させると、負極に含まれるリチウムとリンの存在が駆動力となり、銅化合物を担持したグラファイト粉末が室温で合成できることが明らかになりました。銅以外の金属化合物を担持させるといった応用も可能で、様々な電気化学触媒を低環境負荷で合成する技術としての活用が期待されます。

タイトル: Facile Synthesis of Electrocatalytically Active Cu/Graphite Using the Negative Electrode of Spent Li-ion Batteries
著者: Itahara, H., Sakamoto, N., Takahashi, N., Kosaka, S., Takatani, Y.
掲載誌: Green Chemistry
掲載日: 2024年1月11日
https://doi.org/10.1039/D3GC04472F

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