コア技術領域

CORE TECHNOLOGY

機械

カーボンニュートラルの実現に向けた動力源の多様化、MaaS※1に代表される新たなモビリティサービスへの対応など、自動車産業を取り巻く環境が急速に変化しています。それに伴い自動車の各機械システムはますます高度化・複雑化し、小型・高効率・快適・省資源など異なる価値を同時に実現することが求められています。私たちは構造・機構・熱流体・潤滑などを中心とした機械要素技術を拡張し、実験・計測とシミュレーションの両輪によるデジタルツイン研究の推進や、他分野との融合研究によるシステムレベルの設計、新理論・新構造の創出などに取り組むことで、トヨタグループの主力製品に新たな付加価値を生み出していきます。
※1:MaaS:Mobility as a Service

コア技術

熱工学,制御/システム工学,材料力学/機械材料,設計工学,流体工学,機械要素/トライボロジー

データ駆動型エンジン制御

社会情勢の急速な変化に素早く対応するためにはシステム開発の効率化が必須であり、その手段として機械学習に基づくデータ駆動のシステム設計法に期待が寄せられています。データの性質に依存せず制御の安定性をより高めるため、私たちは特殊な構造の機械学習モデルで制御対象を学習する方法を提案しました。そのモデルを予測器として用いると、多様な制約下で最適な制御を求める数学的問題(最適制御問題)の解が一意かつ連続に求まることが数理的に保証されます。現在、エンジン制御への応用により加速性や環境性能を改善しつつ、スムーズな制御を実現する制御設計法の実現に取り組んでいます。※2
※2:一部株式会社豊田自動織機との共同開発

安定性の高い制御システム開発を実現する機械学習モデル

波動モデリング振動制御

機械の振動騒音の低減は、モビリティを始めとした様々な生活環境の快適性や製品の安心につながります。私たちは、材料資源を効率良く使い静粛性を革新する新たな制振構造・材料、その設計理論の研究を進めています。例えば、周期構造をもつシェル構造体の内部を伝わる弾性波の伝播特性や波動モード形状の計算式を導出することにより、特定周波数帯の振動を伝播しないバンドギャップ周期構造の設計を可能にしました。この手法を応用して、パルプモウルドを用いたメタマテリアル構造を設計し※3、メタマテリアルのバンドギャップ効果と材料減衰を合わせて、車両の振動騒音を、従来より広い周波数範囲で大幅に低減する制振部品を実現しました。
※3:トヨタ車体株式会社との共同開発

周期構造のバンドギャップ設計方法(上)とパルプモウルドへの応用例(下)

OUR PICKS

主要論文

プロジェクト

PROJECT

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