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フッ化黒鉛を正極材料とした高容量で環境負荷が低いフッ素イオン電池の実現

当社の八百川律子らが行った研究が Chemistry of Materials に掲載されました。

自動車の電動化や再生可能エネルギーの活用を背景に、二次電池の需要が世界的に高まっています。現在リチウムイオン電池が広く使われていますが、エネルギー密度を高めるための手段の一つとして、理論的に6倍のエネルギー密度を持つとされるフッ素イオン電池が注目されています。
本研究ではフッ素イオン電池の高容量化を実現する正極材料としてフッ化黒鉛に注目しました。フッ化黒鉛は高い放電容量を持つことが予測されるものの、電気化学的に安定で反応しにくいため、正極材料としての研究は進んでいませんでした。液体電解質を用いたフッ素イオン電池を作製して反応機構を分析したところ、室温でフッ化/脱フッ化反応が進み、一般的なフッ素イオン電池用正極を上回る放電容量を示すことが分かりました。フッ化黒鉛は環境負荷が低いため、環境に配慮しつつ高エネルギー密度を持つフッ素イオン電池の開発につながることが期待されます。

タイトル: Redox Reaction Mechanism of Graphite Fluoride (CF)n in Fluoride-ion Batteries
著者: Yaokawa, R., Mukai, K., Nonaka, T., Kosaka, S., Ogihara, N.
掲載誌: Chemistry of Materials
掲載日: 2023年12月26日
https://doi.org/10.1021/acs.chemmater.3c02217

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