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剛性とクッション性を両立する曲線ラティス構造の提案

当社の笹川崇らが行った研究が Additive Manufacturingに掲載されました。

製品に用いる素材数を出来るだけ少なくし、分解や選別を容易にしてリサイクル性を高めることは、資源循環を実現する有効な方法の1つです。しかしほとんどの工業製品は、多機能な特性を得るために様々な素材を用いて製造されています。この問題を解決する方法の1つとして、単一素材でも場所毎に構造や密度を調整可能な3D造形を用いる方法があります。しかし、従来の支柱の連結構造(ラティス構造)では、ヤング率(かたさの指標)の調整範囲が狭いという問題がありました。

本研究では、梁理論に基づいて支柱を曲線化した新たなラティス構造を提案しました。この構造は、支柱を太くすることで素材と同等のかたさを、支柱を細くすることで従来の構造より約40倍も柔らかい特性を実現でき、ヤング率やエネルギー吸収量を1,000倍以上の範囲で調整可能であることを示しました。
本技術により、単一素材でも剛性とクッション性を両立できる可能性が広がり、資源の再利用に大きく貢献することが期待されます。

タイトル: Flexible Lattice Structure Using Curved Struts Based on Body-centered Cubic Structure
著者: Sasagawa, T., Nimura, N., Tanaka, M.
掲載誌: Additive Manufacturing
掲載日: 2025年4月5日
https://doi.org/10.1016/j.addma.2025.104746

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