当社の論文がEnergy Storage Materialsに掲載
当社の向和彦らによる「リチウムチタン酸化物Li4Ti5O12の電気化学反応機構」に関する論文が、Energy Storage Materialsに掲載されました。
Li4Ti5O12はLi挿入・脱離に伴う格子サイズ変化がほとんどないため、長寿命Liイオン電池の電極材料として注目されています。一方でその特徴ゆえ、反応機構は長らく未解明であり、さらなる性能向上の妨げとなっていました。本論文では、大型放射光施設「SPring-8」内に設置した豊田ビームラインにて、当社独自のオペランド測定技術を駆使することにより、Li挿入時と脱離時のヒステリシスなど、世界で初めて詳細な反応機構を明らかにしました。研究成果は、強固な界面形成が求められる全固体Liイオン電池に役立つ可能性があります。
タイトル:Unveiling Scale Differences in the Two-phase Transformation of Li4Ti5O12 via Operando X-ray Absorption and Diffraction Studies
著者:Kazuhiko Mukai, Takamasa Nonaka, and Takeshi Uyama
掲載誌:Energy Storage Materials
掲載日:2021年11月12日
https://doi.org/10.1016/j.ensm.2021.11.013