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当社の論文がQuantumに掲載

当社がトヨタ自動車と共同で行った「量子コンピュータによる期待値計算の効率化」に関する論文が、Quantumに掲載されました。

量子コンピュータでは確率的にしか情報が得られないため、所定の操作を複数回行った量子ビットを何度も観測することで情報を得て、さまざまな量を計算します。そのため計算量を減らすには、量子ビットの操作回数と観測回数はともに少ないことが望ましいとされます。本論文では、量子アルゴリズムの最も基本的な演算の一つである期待値計算において、わずかな追加操作だけで、必要な観測回数を従来法よりも大幅に削減する新たな手法を提案しました。量子コンピュータIBM-Qを用いて検証を行った結果、ある条件下において指数的に少ない観測回数で期待値が求められることを示しました。期待値計算は量子化学計算、最適化、量子機械学習など、多くのアルゴリズムで使われており、本手法は量子コンピュータを用いたこれらの計算の高速化に寄与しています。

本論文に関連する量子コンピュータ向けアルゴリズムを、オープンソースソフトウェアとして公開しています。
https://github.com/ToyotaCRDL/extended-bell-measurements

タイトル:Computationally Efficient Quantum Expectation with Extended Bell Measurements
著者:Kondo, R., Sato, Y., Koide, S., Kajita, S., Takamatsu, H.
掲載誌:Quantum
掲載日:2022年4月13日
https://doi.org/10.22331/q-2022-04-13-688

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