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当社の論文がACS Applied Materials & Interfacesに掲載

当社の川浦宏之らが高エネルギー加速器研究機構と共同で行った「電池の特性を左右するSEI被膜の形成メカニズム解明」に関する論文が、 ACS Applied Materials & Interfacesに掲載されました。

リチウムイオン二次電池(LIB)は大容量で小型かつ軽量であるという特長から、すでにモバイル機器に広く使用されており、HEV、PHEVおよびBEVといった自動車用電池として実用化されるなど、その利用範囲は広がり続けています。電池性能の鍵の一つと考えられているのが電極電解液の界面に形成されるSEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜です。今回、J-PARCの中性子反射率計「SOFIA」を用いて、LIBの充放電動作環境下でSEI被膜の形成メカニズムを捉えることに成功しました。Li、C、Oなどの軽元素を検出するため、透過力が高い中性子線を用いて、非破壊で充放電動作中の電極のLi挿入・脱離とSEI被膜の形成過程を観察しました。さらに、硬X線光電子分光による解析を併用することにより、SEI被膜構造に変化を及ぼす電解液成分の影響を明らかにしました。この成果により、充放電サイクル特性などの高性能化に貢献することが期待されます。

タイトル:Effects of Lithium Bis(oxalate)borate Electrolyte Additive on the Formation of a Solid Electrolyte Interphase on Amorphous Carbon Electrodes by Operando Time-slicing Neutron Reflectometry
著者:Kawaura, H., Harada, M., Kondo, Y., Mizutani, M., Takahashi, N., Yamada, NL.
掲載誌:ACS Applied Materials & Interfaces
掲載日:2022年5月18日
https://doi.org/10.1021/acsami.2c06471

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