当社の論文がJournal of Power Sourcesに掲載

当社の岡秀亮らが行った「リチウムイオン二次電池の黒鉛表面解析」に関する論文が、Journal of Power Sourcesに掲載されました。

世の中で広く使用されているリチウムイオン電池の負極には黒鉛が使われています。黒鉛は、その粒子表面に被膜を形成することで非常に低い電位でも安定して動作する反面、被膜の過度な成長が電池の性能低下に直結することも知られています。本論文では、表面分析と電気化学解析技術を活用し、黒鉛の表面構造と、生成する被膜の関係を明確にするとともに、電池特性と紐づく基礎的な電気化学物性を明らかにしました。本成果は、リチウムイオン電池の長寿命化に向けた、黒鉛粒子設計の指針づくりに貢献することが期待されます。

タイトル：Effect of Amorphous Carbon Coating on the Formation of Solid Electrolyte Interphase and Electrochemical Properties of a Graphite Electrode
著者：Oka, H., Kadoura, H., Takahashi, NT., Ikawa, T.
掲載誌：Journal of Power Sources
掲載日：2022年7月18日
https://doi.org/10.1016/j.jpowsour.2022.231850