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色素増感太陽電池の世界最長となる12年間以上の屋外寿命を実証

当社の加藤直彦らがアイシンと共同で行った研究が ACS Sustainable Chemistry & Engineering に掲載されました。

色素増感太陽電池(Dye-sensitized solar cells、DSC)や有機無機ハイブリッドペロブスカイト太陽電池などの有機系太陽電池は、軽量、優れた意匠性などの特長を備えるため、屋根、窓、壁などへの設置が期待されています。ただしこれまでは、シリコンなどの無機系太陽電池に比べて耐久性が低いことから、製品の用途は温和な室内環境に限定されていました。本研究では、次に挙げる2つのアプローチによりDSCの耐久性が格段に向上しました。①TiO2電極の表面を疎水化することにより、侵入する水に対する耐性を向上。②設置角度や電極の向きを制御することにより、劣化要因の一つである電解液中のヨウ素イオンの偏りを抑制。これらの改良を施したDSCモジュールについて12年間にわたる屋外作動試験を行い、世界最長の屋外寿命を実証しました。本技術により、有機系太陽電池の屋外用途への応用が期待されます。

タイトル: Demonstration of 12 Years Outdoor Working of Highly Durable Dye-sensitized Solar Cell Modules Employing Hydrophobic Surface Passivation and Suppression of Biased Distribution of Iodine Ions
著者: Kato, N., Tanaka, H., Takeda, Y., Higuchi, K., Nakajima, J.
掲載誌: ACS Sustainable Chemistry & Engineering
掲載日: 2023年3月24日
https://doi.org/10.1021/acssuschemeng.2c06665

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