言語による道案内情報を用いた地図作成手法
当社の出口秀輝らが行った研究が The 2024 IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA) に採択され、発表を行いました。
隣の部屋から物を持ってくるといった移動を伴うタスクをロボットに行わせるためには、周辺環境の地図が必要です。建物の中などの地図がない環境では、ロボットがカメラやLiDARを使って新たに地図を作成するのが一般的です。しかし、もし言語ベースで周辺環境の情報を認識する手法があれば、口頭で説明するだけで手軽に地図を作成できるようになります。
本研究では、大規模言語モデルを用いたシステムによって、操作者が言語で説明した道案内の情報から地図を作成する手法を提案しました。この手法では、道案内の文章から経由点とその経由点における行動情報(直進/右左折)を抽出して地図を作成します。移動時は、指示された目的地の名称を基に自動で道案内の文章を生成し、経路を判断します。地図作成時に説明した経路だけでなく、各経由点における行動情報を組み合わせ、未説明の経路に関する道案内の文章も生成できるのが特徴です。この手法は、簡単な地図作成を可能にし、ロボットとの共生社会の実現に貢献することが期待されます。
タイトル: Language to Map: Topological Map Generation from Natural Language Path Instructions
著者: Deguchi, H., Shibata, K., Taguchi, S.
発表の場: IEEE International Conference on Robotics and Automation
発表日: 2024年5月15日