受賞

2022年度 日本機械学会賞(論文)を3件受賞

当社の研究者が、2022年度日本機械学会賞(論文)を受賞しました。
この賞は、機械工学と工業の発展を奨励することを目的として、優秀な論文に贈られるものです。
2022年度日本機械学会賞受賞者はこちら、受賞概要はこちら


対象論文: “Noise-canceling Spike between Pilot and Main-pressure-rise Peaks of Multiple-injection Diesel Combustion”

筆者らは、ディーゼルエンジンの燃焼騒音の低減のために、1サイクル中の近接した2つの燃焼ピークで生じる1 kHzから2 kHzの周波数帯の各燃焼騒音の主成分に着目し、それらを逆位相にて互いに相殺することで、燃焼騒音を大きく低減できる“消音スパイク”を見出しました。
そこで本論文では、実機試験から得られた燃焼騒音のスペクトル解析、およびエンジン燃焼の0次元シミュレーションを用いて、消音スパイクの原理を解明しました。対象論文はこちら

当社受賞者: 冬頭孝之、瀧昌弘(現 大同大学)

対象論文: “ベイジアンCP※分解を用いた劣決定系の実稼働モード解析”(※CP: CANDECOMP/PARAFAC)

構造物の異常検出において、振動モード特性は重要な指標であり、実稼働状態で取得可能な限られた情報のみからの推定が期待されています。
そこで本論文では、実稼働状態で、かつ振動モード数よりもセンサ数が少ない条件(劣決定系)において、振動モード数を自動決定するとともに、その振動モード特性を推定可能な手法を提案しました。この手法を10自由度の質点系にて生成される振動応答データを用いて検証し、適切に推定できることを示しました。対象論文はこちら

当社受賞者: 富田直、神保智彦

対象論文: 無段変速機用チェーンの幾何モデルを用いた動力損失に関する研究

自動車の省燃費のため、無段変速機が広く採用されています。なかでもチェーン形式は部品間のすべりが小さく低損失ですが、構造上、ピンが間欠的にプーリに出入りすることで振動的な挙動が発生し、変速機の基本性能に影響します。そこで本論文では、この挙動で生じるピンとプーリとのすべりを定式化し、動力損失への影響を算出できる数学モデルを構築しました。さらにこのモデルを実験的に検証し、より損失の少ないチェーンを作成できる可能性を示しました。対象論文はこちら

当社受賞者: 中澤輝彦、服部治博、樽谷一郎
共同受賞者所属: 株式会社ジェイテクト、国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学

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