• HOME
  • 研究開発
  • プロジェクト6:「時流に先んじ」ブレイクスルーを生み出す

PROJECT 6

「時流に先んじ」
ブレイクスルーを生み出す

地球規模での気候変動への対応や高齢化の急速な進展に伴う健康寿命の延伸など、人類の永続的な繁栄に向けて解決すべき重要課題は山積しています。それらのより複雑に絡まった課題の解決には、盤石のサイエンスと最新のテクノロジーを援用することはいうまでもなく、「個人のWell-Being」と「社会の持続可能性」を同時に満たすための多角的な理解と洞察が必要になります。

そのような技術課題を超えていくために、数理工学や社会科学などを深く理解・活用すると共に、量子技術やバイオエレクトロニクスなどの先進科学技術を積極的に取り入れ、従来の限界を超えるブレイクスルーを探求しています。

「研究と創造に心を致し 常に時流に先んずべし」・・・稀代のイノベーター・豊田佐吉のスピリッツを引継ぎ、未来への「障子を開ける」ことが我々の使命です。

主なテーマ

特異な物理現象を操り限界を超えるデバイスを実現する

目には見えないナノスケール以下の世界においては、古典力学とは異なる物理法則、量子力学が成立することが知られており、近年その特異な性質を応用したデバイスの研究が注目されています。私たちはごく微小な磁場や電場、温度などの物理情報を同時に計測することが可能な量子センサによって、簡便に電子回路や生体内の計測や診断を可能にすることを目指しています。また、光子の量子もつれを利用する可視化デバイスや、カシミール力を応用した機械部品の超効率化などにも挑戦しています。

SiCベース量子センサの模式図

生物の機能を活かし新たなモノづくりに挑戦する

加齢や事故、疾病などで五感や身体機能の一部が失われることにより生活の質が著しく低下してしまいます。低下した機能を補うための装具やモニタリングデバイスなどが実用化されていますが、装着性や再現性の向上の観点で課題があります。私たちは生体との適合性やヒトの持つ感覚の再現性を飛躍的に向上させるため、神経の持つ高速情報処理伝達システムを利用したセンサや、神経細胞と半導体デバイスを接続した生体機能増幅/回復デバイスの創出を目指しています。

人工的な神経のパターニングとソフトアクチュエータによる生体増幅/回復のイメージ

究極の計算能力でまだ見ぬ新物質を導き出す

これまで材料開発の効率を高めるためのシミュレーション技術が利用されてきましたが、材料の性質を決める電子状態を求めるためには膨大な計算量が必要とされるため、複雑な反応を再現することは困難でした。私たちは量子状態を直接的にシミュレーションできる可能性がある量子コンピュータを活用した化学計算手法の確立に取り組んでいます。複雑な反応メカニズム解明や材料の探索に応用することでCO2の排出削減に貢献する革新的な材料の創出を目指しています。

量子コンピューティングにより最安定構造探索を行う材料設計計算のイメージ図

ヒトとAIの協働で創造性を拡張する

ヒトの心情を理解し、ヒトに寄り添うことなくして、ヒト中心AIの実現はかないません。私たちは、ビジュアルデザインにおけるヒトとAIの協働を題材に、ヒト中心AIの開発に取り組んでいます。ヒトとAIのシナジーを生み出す効果的なインタラクションを設計することで、ヒトとAIを含む系全体としての創造性の拡張を目指しています。計算機科学、情報工学、認知科学、心理学など多様な知を持ち寄って学際的アプローチでこの問題に取り組み、将来のクルマづくりに貢献します。

Human-in-the-loop AI システム

要素技術

量子デバイス,半導体・光物性/原子物理,数理情報学,量子コンピューティング,数理物理/物性基礎,マテリアルズインフォマティクス,統計科学,ナノ材料科学,物質変換・触媒

プロジェクト

PROJECT

PRESENTATION

すべて見る
PAGE TOP