1.生活習慣病の予防
1) 生活習慣病の早期発見と予防
生活習慣病の早期発見のため、法令で定められている定期健康診断の100%受診(2021年度:903名)、および特定保健指導を実施しています(2020年度:指導実施率80%)。また、法令では定められていませんが、全年齢層への血液検査を実施し、35歳以下の若年層へも生活習慣病予防の指導に取り組んでいます。これらの取り組みもあり、「非メタボ(40歳以上)」の従業員は全体の82%であり、トヨタ健保平均値73%を上回っています。
喫煙に関しては、当社の禁煙率は94%と非常に高く、従業員の健康意識が高いことがうかがえます。当社は、禁煙率が高いことに満足することなく、建屋内禁煙などの分煙を行い、受動喫煙防止活動を実施しています。
一方、従業員の「適切な運動習慣」が少ないことは、当社の大きな健康課題と認識しており、健康キャンペーンなどの健康増進活動に取り組んでいます。
非メタボ (40歳以上) |
禁煙 | 適切な運動習慣 | |
---|---|---|---|
2021年度 | 82% (73%) |
94% (77%) |
41% (54%) |
2020年度 | 81% (74%) |
94% (75%) |
40% (48%) |
2019年度 | 2018年度 | |
非メタボ (40歳以上) |
82% (74%) |
81% (75%) |
禁煙 | 93% (74%) |
93% (73%) |
運動習慣あり | 30% (46%) |
31% (37%) |
数値は該当者の割合、( )はトヨタ健保平均値
また、全国で女性特有のがん(乳がん、子宮頸がん)の発症率が高くなっていることへの対応として、女性がん検診の健康保険組合の補助制度を社内へ周知しています。さらに、定期健康診断受診時に、女性がん検診の案内チラシを配布して、受診促進の活動を実施しています。
生活習慣病の予防には、食生活の改善も必要です。当社では、食堂でのヘルシーメニューの提供、食事メニューへのカロリー・成分の表示、食事代金精算時の摂取カロリーの可視化、およびクラウドサービスによる食事履歴や摂取カロリーの閲覧など、従業員が自らの食生活改善に取り組む支援を行っています。
2) 健康キャンペーンの推進
従業員の運動の習慣化とWell-Beingの実現に向けて、会社貸与のスマートフォンを活用した健康キャンペーン「6000歩/日活動」を2019年度から実施しています。参加率は70%以上あり、全社一丸となって健康推進活動に取り組んでいます。
この活動は社内での研究実証として位置付けており、事務部門と研究部門が連携して推進し、健康施策の方策立案と効果検証のPDCAをまわしています。2019年度のアンケート結果からは、35%の方が運動に対する意識が高くなったとの結果が得られており、今後もこの活動を継続し、運動習慣の定着を目指していきます。
健康キャンペーン「6000歩/日活動」(2019年10月~)
3) 健康教育
従業員の健康に対する意識、および知識向上のため、健康に関する講演会やメッセージ配信を実施しています。2019年度は、外部講師を招いて、笑いによる心身の健康への影響に関する講演会を実施し、307名の従業員が参加しました。聴講者からは、笑いと生活習慣病の関連が理解できたとのアンケート回答が最も多く、講演会を開催した目的を果たすことができました。2020年度以降は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、社内イントラネットを活用して、在宅勤務中の健康管理についての注意喚起や対処方法などを情報発信し、従業員の健康に関するセルフケア促進に努めています。
社内イントラネットでの健康情報発信