コア技術領域

CORE TECHNOLOGY

電気・電子

近年のCO2の増加に伴う環境問題への対応や、来るべき自動運転の時代に対応するため、自動車の電動化や知能化に関する研究開発に取り組んでいます。電動化に関する研究ではハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等の電動車の主要ユニットであるパワーコントロールユニットの性能向上に関する取り組みや、駆動モータの更なる小型、高効率化を目指した材料からシステムにわたる幅広い研究開発を行っています。また知能化に関する研究ではモビリティの眼となるシリコンフォトニクスや、高度な信号処理技術を活用した環境センシング技術などに取り組んでいます。これらの研究開発を通じてCASE時代のモビリティの持続的な発展に貢献しています。

コア技術

パワーエレクトロニクス,電気電子材料工学,電子デバイス/電子機器,電子デバイス,光工学/光量子科学,ナノ構造物理,電力工学,制御/システム工学

電池診断技術

リチウムイオン二次電池の適切なリユースを促進するため、当社では非破壊かつ短時間で二次電池の健全性を診断する技術開発に取り組んでいます。そのなかで中古電池の出力低下や発熱の要因となる、電池内部のリチウム金属の析出を直接的に検出することで、電池の健全性を診断できる技術を開発しました。
金属材料の特性変化に直接的に反応する電子の動きに着目し、電子を高周波で流すと通流経路の縁に集中する「表皮効果」という現象を応用することで、負極表面に析出した Li 金属を特異的に検出できることを発見しました。さらにこの原理を用いて高周波電流の応答からリチウム金属の析出を診断する技術(MaMoRiS®)を開発しました。​
この技術は、二次電池だけでなく、電子機器などの状態検知への応用が期待されます。

パワー半導体デバイス

SiCやGaNは、エネルギーバンドギャップや破壊電界強度が高いため次世代のパワーデバイス材料として注目を集めています。GaNパワーデバイスはSiCよりも、低損失、低コストが見込まれますが、電動車用途のような大電流を扱うことが困難でした。私たちは、p型GaN層の埋め込み技術を開発し、大電流を流せる縦型構造の実証に世界で初めて成功しました。
GaNパワーデバイスの実用化には、他にGaN基板の高品質化やゲート絶縁膜形成、イオン注入などのプロセス技術の確立が必要です。これらの課題を解決するため、産学連携を積極的に推進し、電動車の普及促進に貢献していきます。

試作した縦型GaNパワーデバイスの構造

環境センシング

自動車の予防安全性能や利便性を高める自動運転では、周囲の状況を検知する環境センシング技術が不可欠です。照射光 が対象物で反射して戻ってくるまでの時間に基づいて測距と物体検出とを同時に実現するキーセンサとしてLiDARが注 目されてきました。しかしながら機械的な可動部を有するLiDARは小型化が必要であるという課題がありました。私たち は光アンテナから放射される光の位相を制御して光ビームを走査する光フェーズドアレイを応用すると共に、素子の温度な ど使用条件に柔軟に対応させるためDeep Neural Networkを用いた位相制御技術にも取り組んでいます。機械的な 可動部のない電子走査技術により小型化と低コスト化が更に進み、自動運転以外にも工場内の物流システムなどさまざま な場面での応用拡大が期待されます。

Deep Neural Networkを用いた位相制御によるビーム走査技術

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主要論文

プロジェクト

PROJECT

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