当社の論文がSmallに掲載
当社の松井崇行らが行った「予兆検出指標を用いた相転移の可視化」に関する論文が、Smallに掲載されました。
系がある安定な状態から別の安定状態に突然遷移する現象(Critical Transition, CT)は、自然界や社会システムにおけるさまざまな事象に見られ、その予兆をとらえる指標はEarly Warning Signal(EWS)として研究されています。EWSはシンプルな物理モデルに基づいていることから、適用可能な対象は多岐にわたります。本研究では、転移前後でEWSの歪度が反転することに注目し、CTの一種である相転移、特に透明材料の相転移の可視化を行う手法を開発しました。歪度反転の可視化は、CTの時空間相関を直感的に示すことが可能であり、材料の特性変化、交通流や気候変動、ウイルスの拡散など、幅広い分野における現象可視化への波及が期待されます。
タイトル:Visualizing Invisible Phase Transitions in Blue Phase Liquid Crystals Using Early Warning Indicators
著者:Matsui, T., Matsumori, T., Ito, Y., Hase, Y., Yoshida, H.
掲載誌:Small
掲載日:2022年5月19日
https://doi.org/10.1002/smll.202200113