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多次元の相関を学習し、2000倍の速さでエアバッグ挙動を予測

当社の笹川崇と田中真人が行った研究が Scientific Reports に掲載されました。

製品の多機能化や開発期間の短縮のため、機械学習を用いた大規模シミュレーションの高速化が盛んに研究されています。特に有限要素解析に対しては、固有直交分解と呼ばれるデータ圧縮手法により、大規模シミュレーション結果における主要なモードを抽出・補間することで高速化を実現できます。しかし、固有直交分解は2次元のデータを対象にしているため、2つの軸(例えば、時間と設計変数)に対するモードしか抽出できません。そこで本研究では、大規模シミュレーション結果をテンソルデータに変換し、テンソル分解と呼ばれるデータ圧縮手法を用いることで、多次元(空間、時間、設計変数)の相関を考慮した機械学習モデルの構築手法を提案しました。本手法をエアバッグの展開および衝突シミュレーションに適用し、従来に比べて約2000倍の速度でエアバッグ挙動を予測できました。本技術により、最適化計算やリアルタイムシミュレーションの実現範囲が広がることで、製品設計への貢献が期待されます。

タイトル: Construction of a Reduced-order Model Based on Tensor Decomposition and its Application to Airbag Deployment Simulations
著者: Sasagawa, T., Tanaka, M.
掲載誌: Scientific Reports
掲載日: 2023年7月11日
https://doi.org/10.1038/s41598-023-38393-2

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