折り紙メタマテリアルを用いて頭部への衝撃保護の効果を実証
当社の富田直らがトヨタ車体株式会社と共同で行った研究が Scientific Reports に掲載されました。
モビリティの快適性・利便性の向上のために車室空間の拡大が進むなかで、より安全な車室空間を実現するためには、限られたスペースで効率的に衝撃を吸収する技術が求められています。折り紙に着想を得たメタマテリアル構造は、衝撃に対して構造全体が収縮する性質を持ちます。本研究では、その構造を利用してヘッドレストに搭載可能な衝撃低減構造を提案しました。この構造を搭載した衝突の模擬試験を行い、その結果、頭部への衝撃の低減効果を実証しました。本技術は、板の曲げ加工による安価で高性能なエネルギー吸収構造体へ発展し、安心・安全なモビリティ社会の実現に貢献することが期待されます。
タイトル: Transition of Deformation Modes from Bending to Auxetic Compression in Origami-based Metamaterials for Head Protection from Impact
著者: Tomita, S., Shimanuki, K., Oyama, S., Nishigaki, H., Nakagawa, T., Tsutsui, M., Emura Y., Chino, M., Tanaka, H., Itou, Y., Umemoto, K.
掲載誌: Scientific Reports
掲載日: 2023年7月27日
https://doi.org/10.1038/s41598-023-39200-8