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機械システムのライフサイクルを延長する環境に優しいオイル添加剤の分子設計技術

当社のパトリック・アラン・ボノーらが行った研究が Tribology International に掲載されました。

電動車の駆動系ユニット(eAxle)に代表される機械システムを長寿命化することは、サスティナブルな社会の実現に向けて不可欠な要素です。eAxleのライフサイクルを延ばすためには、歯車や転がり軸受の摩耗を抑制する必要があります。そのため潤滑オイルには、金属の摩耗を防ぐとともに環境に優しい、あらたな有機系の添加剤が求められています。
本研究では、潤滑オイルの主成分であるベースオイルと添加剤が混合した系において、添加剤の分子が金属(酸化鉄)表面にどのように吸着するかを分子動力学シミュレーションによって解析しました。その結果、新たに設計した特定の有機添加剤がベースオイル中でも金属表面に垂直に配向した強固な吸着膜を形成できることを明らかにし、摩耗実験でこの添加剤が優れた摩耗防止作用を示した原理を裏付けました。本技術は、様々な機械システムの摩耗寿命を延長できる環境に優しいオイル添加剤の実現に繋がることが期待されます。

タイトル: Adhesion and Structure of Lubricant Films: Molecular Simulations of Amine-based Organic Additives in Base Oil at a Model of Steel Surface
著者: Bonnaud, PA., Kinjo, T., Sato, N., Tohyama, M.
掲載誌: Tribology International
掲載日: 2024年2月23日
https://doi.org/10.1016/j.triboint.2024.109449

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