昆虫並みの超軽量羽ばたきロボットの飛行実証
当社の尾崎貴志らが行った研究が The 2024 IEEE International Conference on Robotics and Automation に採択され、発表を行いました。
昆虫サイズの小型飛行ロボットは、人が入り込めないような狭い空間での探査や環境モニタリングへの活用が期待されています。しかし、従来のドローン型の小型ロボットで十分な推力を得るためには、高出力のモーターや電池が必要となり、重量が増えすぎて飛行が困難になるという課題がありました。
本研究では、8枚の羽ばたき翼を備えた、質量わずか2.1グラムという昆虫並に軽量な飛行ロボットを作製しました。電気を機械エネルギーに変換する圧電アクチュエータを用いた高効率な駆動回路の設計により、低出力な軽い電池でも自重の1.5倍の推力を5分以上持続させることに成功しました。開発したロボットは姿勢センサーや無線通信機能も搭載しており、将来的な飛行制御への発展が期待されます。本研究は昆虫サイズのロボット開発において重要な指針を示すものです。
タイトル: Takeoff of a 2.1g Fully Untethered Tailless Flapping-Wing Micro Aerial Vehicle with Integrated Battery
著者: Ozaki, T., Ohta, N., Jimbo, T., Hamaguchi, K.
発表の場: IEEE International Conference on Robotics and Automation
発表日: 2024年5月14日