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絶縁膜/SiC界面に局在する発光中心のエネルギー準位を解明

当社の遠山晴子らが大阪大学大学院工学研究科と共同で行った研究が APL Materials に掲載されました。

量子コンピューティングや量子通信の発展に向け、量子材料の結晶中の格子欠陥(発光中心)で見られる発光現象を応用することが提案されています。シリコンカーバイド(SiC)の発光中心は単一光子源として機能し、中でも絶縁膜とSiCの界面に局在する発光中心は、一般的な量子材料であるダイヤモンドの発光中心(NVセンター)よりも強い発光を示すことが知られています。また、SiCはパワー半導体分野で培われた微細加工プロセス技術を応用できることから、従来は困難だった集積可能な量子材料として期待されています。しかし、絶縁膜/SiC界面の発光中心の形成過程やその発光メカニズムは不明であり、研究が進展していませんでした。

本研究では、絶縁膜/SiC界面の発光特性と電気特性を詳細に調査することで、界面発光中心が特定のエネルギー準位を持つことを世界で初めて明らかにしました。本研究の結果は、絶縁膜/SiC界面の発光中心の形成過程を理解するうえで重要な知見をもたらし、SiCを活用した量子技術の発展に貢献することが期待されます。

本研究の詳細は大阪大学のプレスリリースをご覧ください。
https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2025/20250228_1

タイトル: Insight into the Energy Level Structure and Luminescence Process of Color Centers at SiO2/SiC Interfaces
著者: Onishi, K., Nakanuma, T., Toyama, H., Tahara, K., Kutsuki, K., Watanabe, H., Kobayashi, T.
掲載誌: APL Materials
掲載日: 2025年2月27日
https://doi.org/10.1063/5.0253294

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