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細孔構造の制御によるアンモニア合成触媒の高性能化

当社の山崎清らが産業技術総合研究所、東京科学大学、トヨタ自動車と共同で行った研究が International Journal of Hydrogen Energyに掲載されました。

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、燃料やエネルギーキャリアとしてのアンモニア(NH3)の利用が注目される中、再生可能エネルギー由来の水素(H2)と空気中の窒素(N2)から高効率にNH3を合成する技術の開発が望まれています。これまで当社は産業技術総合研究所、トヨタ自動車、東京科学大学と協力して、地域分散型を想定したプロトタイプのNH3合成装置を試作し、触媒活性を持つルテニウム(Ru)金属粒子と、その土台となる酸化セリウム(CeO2)粒子を主成分とするNH3合成触媒の適用を検討してきました。

本論文では、土台部分であるCeO2粒子の処理温度や添加物を変えて、その細孔構造を制御することで、Ru粒子のサイズをNH3合成に最も有効な1.6~1.8ナノメートルに調節できるだけでなく、原料となるN2分子やH2分子がRu粒子まで移動しやすくなることを示しました。これにより、世界トップレベルのNH3合成効率を示す触媒を創製することに成功しました。本研究の活用により、カーボンニュートラルへの取り組みにおいてNH3の果たす役割がさらに拡大することが期待されます。

タイトル: Effect of Support Morphology on the Ammonia Synthesis Activity of Ru/CeO2-based Catalysts
著者: Yamazaki, K., Goto, Y., Kikugawa, M., Sato, A., Manaka, Y., Nanba, T., Matsumoto, H., Ookawara, S.
掲載誌: International Journal of Hydrogen Energy
掲載日: 2024年12月11日
https://doi.org/10.1016/j.ijhydene.2024.11.053

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