Diversity & Inclusion

多様な人材の活躍 輝く女性:Case2 研究員 稲垣友美

2010年、研究職入社
ハイブリッド自動車などに使用されるパワー半導体の製造プロセスに関する研究に従事
2歳7か月の息子と夫との3人家族

選択の理由

子どもの頃から将来のことを考えるタイプでした。自分が社会に出て、その後子育てをする姿を思い描き、専門性を活かせる職業の一つとして研究職を選択。研究者として世の中の役に立ちたいと考えました。
実際に就職先を選択するにあたっては、研究面だけでなくワークライフバランスが保てることも重視しました。制度があっても取得する人がいなかったり、周囲の理解がなく働きづらくなっては意味がありません。その点は、大学の先輩が豊田中研に入社していたため、社内の様子を直接聞くことで安心を得ることができました。実際に入社してみて、その通りだったと実感しています。子育て中は、急に帰宅しなくてはいけない時もあります。研究業務はチームの中で個人の分担が明確になっており、休んだ分は自分で取り戻すしかありません。休んだ翌日にはいつもより早めに出社して仕事に取り組むこともあります。社内でフレックスタイム制度や裁量労働制度を活用した働き方が浸透しているため、復職後の両立に役立っています。

子育てとの両立

家事・育児は夫と分担しています。保育園への送迎を考え、自宅は私の勤務地や実家に近い場所を選択しました。息子は2歳7か月。調子が悪い時には、実家の母や妹などのサポートを受けられるようにしています。子育てと仕事を両立しやすくするため、何重にもセーフティネットを張っています。
自分で決めた業務終了時刻の17時30分を守っています。独身の頃のような仕事時間は確保できませんが、限られた時間の中で全力投球しています。時間の制約があるため、最短ルートで結果が出せるよう、準備を念入りに行うよう心掛けています。たとえば、実験の候補が10あった場合、以前はすべて実験してみたいという気持ちがありましたが、今はシミュレーション等で2-3の本命に絞り実験に取り掛かります。
また、周囲には様々な専門家がいるため、協力を得て仕事を進めることができるよう、装置を借りる交渉も、技術の相談も、遠慮せず行動するようにしています。
決めたら迷わない、必要と思った時は貪欲に挑戦します。まず挑戦して、結果が出なければ、次を考える。そういった潔さは自分の強みだと思っていますが、子育て中の今、その強みが有効に働いていると感じています。

「出産・育児」が教えてくれたこと

思い通りにならないことに対峙した際、自分をコントロールする力「忍耐力」がつきました。子どもとの時間を確保するということは、自分たちの時間に都合をつけるということ。そして、子どもに対しては怒りの感情をそのままにぶつけることはできません。人としての総合力が上がったのではないかと思います。
自分自身、突然会社を休むこともあり、長い時間働けない存在になったことで、周囲の人々の優しさ(配慮)に気づくことができました。そして、チームの人たちの様子が視野に入るようになりました。ある人が休んだ時、今日のフォローはどうしようか、明日もお休みの時はどうフォローしたらよいか、前もって考える習慣がつきました。あらかじめ想定しておくことで、慌てず仕事を進めていくことができます。

研究者としてのこれからを見据えて

研究者として考えた入社の動機は、豊田中研の研究レベルの高さに魅力を感じたことにあります。実際に仕事をする中で、共同研究で世界トップレベルの方(ノーベル賞受賞者)と接する機会がありました。その仕事ぶりを間近に見ることで、研究者としての気持ちが大いに刺激されました。また、トヨタ自動車開発部の実習では、豊田中研での研究が進むことが、開発フェーズでの大きな前進につながると実感できました。社内には新しい事への挑戦を応援してくれる人や、困った時に協力してくれる人がいます。今は時間の制約があり、研究だけに没頭することはできませんが、出社したら全力投球。オフには子どもとの時間をしっかり過ごしたいと考えています。

(2016年2月作成)

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