金属有機構造体(MOF/CP)による構造用接着を世界で初めて実証

当社の宮嵜伊弦らが行った研究が Small に掲載されました。

近年、金属有機構造体(MOF/CP：Metal Organic Frameworks/Coordination Polymer)は盛んに研究されているものの、その応用先はガス吸着材や触媒などの機能性材料に限定されていました。それに対して当社は、MOF/CPの前駆体を含むゲルを加圧焼結させる新規接着プロセスを用いて、MOF/CPが金属基板に対する構造用接着材としてのポテンシャルを有していることを世界で初めて示しました。 MOF/CPは金属並みの小さな熱膨張挙動を示しうるため、この接着は温度変動下においても高い信頼性を有することが見込まれます。この結果をもとに、さまざまな特性を持った新しい接着剤への発展が期待されます。

本研究のイラストが雑誌の表紙の一つに使われています。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/smll.202370188

タイトル: Sintering Metal–organic Framework Gels for Application as Structural Adhesives
著者: Miyazaki, I., Masuoka, Y., Ohshima, A., Takahashi, N., Suzumura, A., Moribe, S., Takao, H., Umehara, M.
掲載誌: Small
掲載日: 2023年3月17日
https://doi.org/10.1002/smll.202300298